初めての入院(31日目から44日目<退院>まで)



31日目<12月10日(水)晴れ> 

朝家内が迎えにきて帰宅。

炎症性腸疾患の耳袋の会員申込みをし、耳袋をもう一度見直す。一部プリントアウトする。それにしてもすごいHPだ。

夕方3時半に病院に戻り、エレンタールを開始。今日も6パック。

4時過ぎにA先生からもう一度小腸造影の写真を見せてもらう。来たときに一発、「今日はデジカメは持ってきてないですから」と言ったら笑顔を見せた。

縦走潰瘍が出来ているのは大腸の端に近い回腸部分。但し、A先生が大腸内視鏡で見たときには、見えなかったので、回腸といってもちょっと入ったところらしい。30cmに渡って3箇所、短いもので数センチ、長いもので10数センチの縦走潰瘍が出来ている。場所的には中央やや右より。小腸は多少は動くことはあるが、右から左に動いたりはしないとのこと。また痛みのある場所と患部がことなることもない。したがって現在の患部が炎症を起こす場合には中央よりやや右に痛みを感じるはずである。レントゲン写真で見ると健康な小腸はホースにホースの径よりも大きいボールを入れたように、蠕動運動をしている。しかし、患部には縦走潰瘍が走っていることにより、その運動の特徴であるくぼみが出来ないようになっている。その部分の腸の壁の厚みも厚くなっている。一部に狭窄も見られるが、とても軽いもののようだ。エレンタールを入れても炎症反応が全くないことから見ても、この狭窄により消化された物が詰まるようなことはないとのこと。

明日からエレンタールを5パックに減らし、流動食を始めるとのこと。流動食でも3食出るらしい。様子を見ながらエレンタールを減らし、食事の硬さを上げていき、あと1週間前後で退院となるだろうとのこと。また夫婦で栄養相談の予約を取って欲しいとのこと。

退院後の検査は緩解期が続けば、小腸型クローン病の場合には小腸造影検査は全くしないのが普通だとのこと。大腸型やUCの場合には大腸がんが発生することも多いため、年に1回は大腸内視鏡をするが、小腸型クローン病の場合には新たに症状が出ない限りは、検査の必要はないとのこと。

退院後も状況が許せば急にフルタイム働くのではなく、徐々に慣らしていく方がいいようだ。この辺どうするかは自分次第であろう。

夜熱を測ると微熱(7度3分)。またかと言う感じ。特に体調は悪くないのだが、この微熱は心配である。

エレンタールは始めた時間が3時半と遅かったため、100ml/hでは朝の9時半終了となってしまい、食事中もエレンタールをすることになってしまう。先生が出来れば食事の時間を外して、エレンタールをする方がいい、そのためには多少注入速度を増やしてもかまわないと言っていたので、残り1500mlを120ml/hで落し、7時過ぎには終わらせられると計算をする。

夜は日韓戦を見て寝る。向かい側の今日入って来たやつが消灯時間を過ぎてもテレビを見ていてむかつく。

32日目<12月11日(木)雨> 
なぜだか分からないが5時にエレンタール終了の警告音がなってしまった。明日は気をつけなければ。

朝3本採血。

7時過ぎに起床し、エレンタールを外す。

朝食。ほぼ1ヶ月ぶりの経口食。重湯なので食べると言うより飲むと言う感じだが、久しぶりの塩味が美味しい。メニューは重湯の他に具無のお味噌汁、オレンジジュース、ヤクルト。ちなみに昼は味噌汁とオレンジジュースとヤクルトの代わりにコーンスープとポカリ。夜はおすましとかぼちゃスープとヤクルトという組み合わせだった。

今日は内科部長回診だったが、ずっとラウンジにいたため、セーフ。

A先生も今日は早く、3時半過ぎに来た。今日の採血のCRPが1.1とやや上がったため本当に風邪?という疑念が出たと言う。昨日も微熱があったことと今日左わき腹につったような痛みがあるというと、下腹部の触診をしてくれたが、触診で痛みが強くなることはなかった。今後もその痛みには注意しておいてくれと言われた。夜の熱は6度7分と高くはない。

今日も5パックのため、120ml/hで7時少し前にスタート。

夜はバラエティを見ていたところに家内が来て、車検の話などをして御終い。

33日目<12月12日(金)雨> 
朝エレンタールを7時過ぎに終え、食事。下痢2回。昨日の痛みは横になっていると全く感じないが、立って歩くと少し違和感を感じる。熱は朝から6度7分と高め。

メールチェックのあと、バカの壁の残りを読み終え、文芸春秋を少し読み、奥田英朗の最悪 を読み始める。

夕方から家内が来る。

夜A先生と話す。昨日感じた違和感もほとんどなくなったことを言う。順調だと思うが月曜日のCRPの結果を見てから食事を3分粥にしようという話になる。退院も来週の後半と考えて良いだろうとのこと。

鼻注がうまく行かず何度か気管支に入れてしまう。また入ったと思ったら管がどこかで切れているのか、鼻からエレンタールが漏れたりもしたので、EDチューブを交換。やっとうまくいった。

テレビは新しい家を建てる番組を見た。

34日目<12月13日(土)晴れ> 
今日は久しぶりに快晴で、病室から初めて富士山や秩父連峰、赤城山などが一望できた。

今日は午後外出するのでメールチェックはせずに、「最悪」の続きを読む。ところが、家内から朝電話があり、用事があるということなので9時ごろ帰宅。

昼食に病院により、直ぐにまた帰宅。

5時過ぎに病院に戻り夕食。エレンタールを始めようと鼻注をするが、チューブが入ってもゲップが出たりして中々うまく行かない。やっと始められたのは7時過ぎ。

エレンタールを始めて暫くすると右の下腹部に違和感。ちょっと引っ張られるような感じがする。熱も37度と微熱あり。

夜はまたつまらないバラエティを見て寝る。

35日目<12月14日(日)晴れ> 
今日も朝から外出。熱は36度6分。

昼食に一度戻ったあと、HPの更新などをして時間が過ぎていった。

夕方に病院に戻り夕食を食べ、夜はトヨタカップを見る。夜に測ると熱は6度9分まで上がっていた。

36日目<12月15日(月)晴れ> 
今日は朝9時10分から栄養相談。さんざん待たせた挙句、全く役に立たない栄養士で、10分も経たないうちに席を立つ。幾らクローン病患者の数が少ないといってももう少し勉強してくれ。あんたの言っている内容は無料で見れるインターネットのHP以下だぞ。いつも仲の良くしている看護婦さんを廊下で見つけ家内と一緒に散々栄養士の悪口を言っておいた。

昼食に一度戻ったあと、メールチェックをして、「最悪」を読みきる。面白いと評判の本だったし、インザプールが凄く良かったので期待したのだが、あまり面白くなかった。☆☆

夕方に病院に戻り夕食を食べ、Straight from the Gut: Living With Crohn's Disease & Ulcerative Colitis (Patient-Centered Guides) と言うクローン病の本を読み始める。あのジャック・ウェルチの本 と同じ題名なのは皮肉か?

夜A先生が来て話をする。お腹を触り「痛いところはないか」と聞かれるが、痛いところはない。しかし食事をした後に下腹部に違和感を感じたり、大きな音がすることが気になると言っておいた。おもむろに「今日の採血でCRPが3.5に上がった」と言われ、ショックを受ける。貧血などの指標も悪くなっているとのことで病状が悪化しているとの判断である。明日からは食事を中断し、エレンタール6パックに後戻り。またCTとレントゲンの検査をやるとのこと。それにしてもCRP3.5はショックである。これでまた退院は1週間は延びたであろう。 

夜は歌番組やバラエティを見る。

37日目<12月16日(火)晴れ 強風> 
3日続けて帰宅していたので、今日はのんびりすることにする。
朝はメールチェック、

するといきなり「レントゲンで呼ばれました」とのコール。聞いてないよ。外出しないで良かった。今日はCTはないと言っていたのに、レントゲンから帰ってきたら「CT、オンコールで入りました」とのこと。2時近くになって呼ばれた。CTの看護婦はなんと針を静脈に入れるのに3回も失敗。しかも失敗すると皮膚の下で針を動かしたりするので、更に痛くなる。勘弁して欲しい。

午後からStraight from the Gut: Living With Crohn's Disease & Ulcerative Colitis (Patient-Centered Guides) の続きを読みきった。クローン病関連で最近一番売れているようなので、読んでみたが特に目新しい内容はない。オルタナティブ療法やサプルメントについての情報を期待していたが、期待はずれだった。主な情報内容は日本で出版されている本と同じと考えてよい。☆☆☆

夜A先生が来て話をする。レントゲンとCTの結果は心配していた腸閉塞などの悪い兆候はなく、前回と殆ど変わらないとのこと。しかし、CRP3.5を見てしまった以上、今日から食事抜きにし、エレンタール6パックにした結果、次の木曜日の採血の結果CRPが仮に下がったとしても、じゃあ食事というふうにはし辛い。むしろこのままエレンタールのみで退院し、2週間後に外来で来て貰い、その結果で食事を始めるか判断するほうがいいのではないかとの考えを伝えられた。確かに病院としてはこれ以上日常的にするべきこともないし、この状態なら自宅で治療=食事を少しづつ始める、をしても大きな差はないとのこと。入院も1ヶ月を超えたことでもあるし、その方がいいのではないかとのこと。勿論木曜日の採血の結果が悪くなっていれば、また点滴から始めなくてはならず、話は別だが。私も良い考えだと思った。

その後、家内にその旨伝えると、負担が重過ぎるとのこと。重湯や3分粥がどういうものかというイメージがないし。まあ直接先生と話をすればまた違うでしょう。

38日目<12月17日(水)曇り> 
今朝初めてちゃんとしたうんちが出た。久しぶり。これから毎朝エレンタール終了後に体重を量ることにする。

今日は家内とクリスマスプレゼントの買い物にコルトンへ。直ぐに探し物を購入し、途中で年賀状のプリントをチェックし、帰宅。

自宅でメールチェック等をして、入浴して6時前に病院に戻る。

A先生と話をする。右下腹部が普段は気にならないが、大人しくしているときにふとお腹のことを考えると引きつった感じがすると言うと、原因は分からないが、問題ないのではないかと思うとのこと。右下腹部は原因不明の違和感を感じる人が多い場所であり、病気と直接関係なく、違和感を感じることもあり、センシティブな場所であるとのこと。

また丁度お腹が大きな音を立てたのだが、その音について、患部から出る悪い音と健康な腸の運動による音には違いがあるのか質問した。特に違いを聞き分けることはないとのこと。勿論潰瘍が出来ている場所でもあるので、患部にエレンタールや食物が通る時に音がしたりするのは当然あるとも思うとのこと。徐々に時間をかければ、食物がうまくとおるようになるかもしれないとのこと。

39日目<12月18日(木)晴れ> 
採血は仲の良い看護婦さんが担当。
今朝の新聞広告で長男のクリスマスプレゼントが値下げされているのを発見。がっかり。

午前中はメールチェックと掲示板チェック。

午後はThe New Eating Right for a Bad Gut を読む。また総回診をラウンジで回避。

夕方先生が来て立ち話。今日の採血の結果はCRP2.1、ヘモグロビンも少し回復。もう一度採血をしてから退院でどうかとの話。私はそれでいいと思うのだが、家内が先生から直接話を聞きたがっていることをいうと今晩7時以降ならOKとのこと。

先生から昨日と同様の話を家内を交えてする。退院後の食事のイメージがつかめないので、明日から3分、5分、7分粥、普通食と3食、どんなものが出るのか、家内が食べに来ることになる。家内は年初の挨拶や連休の旅行に行っていいかどうかも聞く。先生はエレンタールをちゃんとする以上は問題ないと言うと共に、体力が落ちているのは確かなので楽しみは先に取って置いたらどうかども言う。要は本人次第なのだろう。

エレンタールは4時から120mlで6パック。夜中に起きたときに一度下痢便をする。

40日目<12月19日(金)曇り> 
朝、家内が朝食を食べに来る。

メールチェックをする。

スターターセットはまたまた手違いでオーダーされていなかったとのこと。

午後はThe New Eating Right for a Bad Gut や奥田の邪魔 を読んで過ごす。

夜先生が来るが、「今度の月曜日の採血の結果次第だね」というぐらいしか話すことがなかった。

41日目<12月20日(土)晴れ> 
帰宅。HPチェックなどで時間が過ぎる。

スターターセットは月曜日に到着することになった。これで退院できる。

42日目<12月21日(日)晴れ> 
今日も帰宅。やはりHPチェックなどで過ごす。

家内が食事を食べに来るのは今日までにして、明日の食事はキャンセルした。

夜はどうぶつ奇想天外などを見た。

43日目<12月22日(月)晴れ> 
今日の採血も3本。
朝会社に来週退院予定であることを報告。その後自宅で療養し、年初の診察の結果でその翌日から出勤するつもりであることを連絡。

夜A先生が来て、CRPは1.0と下がったので予定通り明日の退院で良いということになった。血液検査は前回よりも良くなって入るが、たんぱく質(?)やヘモグロビンなど元に戻っていないものもある。やはりエレンタールを入れている以上前回の絶食時に下がったような速度でCRPが下がるのは難しいようだ。退院後は来年1月5日に来るようにとのこと。朝採血をして2時間ぐらい後に診察をするそうだ。

生保用の診断用紙を渡し、次の外来の時までによろしく、と診断書を依頼する。

クローン病患者の場合、市販の風邪薬は飲んではいけないと聞いたので年末年始の休みの間に風邪にかかった場合のためにあらかじめ処方してもらえないか頼んだ。しかし、先生によるといけないのはバッファリンなどの鎮痛解熱薬であり、それでさえクローン病が悪化すると分かっていても熱を下げたいときは処方することもあるとのこと。特別にクローン病患者向けの風邪薬というものがあるのではないし、自分で「風邪だろう」と思っても外来に診察を受けにきて欲しいとのこと。ちなみに先生の外来は再診がx曜日、初診がx曜日だが、もし急ぎの場合は外来に来て貰い、他の先生に診てもらってもいいとのこと。その場合でもその先生からA先生の耳に入るようになっている。また何かあったら外来の看護婦に相談するようにとのこと。その看護婦がA先生との連絡が必要だと認めたら連絡してくれるとのことなのだろう。以前も言っていたが、日祭日以外は外来がなくとも病院に勤務しており、連絡がつくとのこと。

またビタミン剤についても質問した。読んだ本によるとエレンタールばかりやっていると特に小腸型のクローン病はビタミンやミネラル不足になるため、総合ビタミン剤を飲むことを薦めているが、どうかというように質問した。これについては余り詳しくないのか、「飲んでもいい」との答えだった。次回の外来までにこちらで飲みたい総合ビタミン剤について調べて先生に相談すると言って置いた。

また食事について家内の感想はどうだったかと聞かれた。自分は飯と魚と野菜ジュースでも飲んでいればよく、特にクローン向けの食事を毎日作ってもらおうとは思っていないと言った。先生もそんなに神経質にならなくてもよいとのこと。

どれだけエレンタールだけの状態で過ごせるかと聞かれたので、「1年でも」と答えたら、そこまでやったら栄養状態に問題ありだけどね、と言われた。他の外来ベースの患者さんで3ヶ月エレンタールだけと言う人もいたそうだ。

食事の再開時期について現在考えているの約1ヵ月後以降だそうだ。CRPだけでなく他の数値も正常に戻ったことを確認する必要がある。

44日目<12月23日(火)晴れ> 
退院の日。朝家に電話して、今日は看護婦さんの差し入れを持って10時に迎えに来るように頼む。

病室に4人居たうち3人が退院。10時頃に皆退院していく。多分遅れて12時に迎えに来た。これでやっと帰れる。

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